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2015年10月12日

CDT(クラフト デザイン テクノロジー)誕生

Writter
宮城

1981年にシカゴで筆記具メーカーのセールスをしていた頃、アメリカ中西部の文具専門問屋を現地のセールスと訪問していた。

全米文具見本市がシカゴで開催され日本の文房具の品質は世界一だと思った。

その後ドイツ フランクフルトの国際文具見本市にも何回か足を運び、ヨーロッパの製品に触れる機会もあったが、これだけ文房具メーカーが競争している国は日本だけだろう。

そんな中で国内の文房具を見るとキャラクター入りの可愛い筆記具が溢れる中、大人が持ちたい又はプレゼントに最適な文房具は海外ブランドばかりだ。何とかしたいと思った時にAZZAMI氏と出会った。

日本の匠の技(クラフト)と品質の素晴らしさや革新的な技術(テクノロジー)、そして(デザイン)を兼ね備えた文房具を世に出しませんか。と問いかけられ、幸い老舗文房具メーカーが国内には多く、文房具を製造できる工場が他の業種に比べれば、まだまだ残っている。

消耗品ではなく普段遣いができ、且つギフトや販促、プレゼントにできる文房具を新しいスタイルで作り、売り場もスタイリッシュに変えていきましょうと言われた。

 

まずAZZAMI氏はビジネスモデルの構築から初め、キーワードはアライアンスとした。文房具メーカーの同業他社が1つの思想の元でアライアンスを組むというものだ。また文房具メーカーのみならずデザインも2D、3Dに分けアライアンスを構築した。文房具は単価が低く、金型代を消化するには量を製造しなくてはならない。セレクトされたお店だけに販売したい為、大量販売は望めないという大きなジレンマと戦いながら約1年半で発表までこぎつけた。

 

ブランドの名前は当初、日本古来の古語から名付けたが、コンセプトと一緒の名前が良いだろうと話し合いCDT(クラフト デザイン テクノロジー)に決定した。

 

ブランド発信も文房具業界ではありえないスタイルで、ロンドンのNOBUを皮切りに、国内では表参道のクラブで行った。文房具を消耗品と考えたらそのような発想は出てこないだろう。ブランドだからこそ、メディアも巻き込んだ戦略が必要だったのだ。派手にしたのはすべてが戦略であり露出を高める手法だった。しかし無駄遣いはしなかった。

そうした演出の甲斐もあってテレビや雑誌の取材も殺到し、普段では取り上げられないデザイン、インテリア、建築、ファッション雑誌などがCDT(クラフト デザイン テクノロジー)の文房具を特集したり、ライフスタイル雑誌ではレクサスの横に日本発のブランドとしてCDT(クラフト デザイン テクノロジー)が取り上げられたりもした。

当初考えていた日本の文房具を元気にし、プレゼントにも利用可能な文房具を世界に発信するという志が少しは表現できたのではと感じた瞬間だった。

 

あれから10年が過ぎ、今では世界30都市以上の国に日本の文房具を取り扱って頂いており、日本製がプレゼントにも利用されているようだ。

これからの10年も初心の気持ちを忘れずに日本の優れた文房具を世界に発信していこう。

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